僕のジャズの好きな所を紹介します。
それは「その瞬間しか生きられない事を教えてくれる」ところです。
ジャズが人生に例えられるゆえんがそこにあります。
人は夢を見る事以外、今日、今、この瞬間しか生きることが出来ません。
そこから抜け出そうとするほど、病んでしまいます。
心も体も、そうデザインされているのです。
今、この瞬間に起きている事で悩むのは難しいです。
悩むとしたら、将来の事でしょう。
例えば、数時間先の上司のダメ出しとか、定年後の年金だとかです。
そして悔やむのは、過去の失敗です。
例えば、誰かを傷つけてしまったとか、受験に落ちたとか。
でも、今この瞬間に起きている事で、嫌な気持ちになるものもあります。
嫉妬です。
他の誰かを見て、妬ましく、羨ましく思う事です。
このネガティブに対処する方法は、人を見ず、自分に徹する事です。
ジャズを演奏するためには、その瞬間に全てを集中しなければ出来ません。
ミスノートを出してしまった時、悔やんでも無駄だと教えられます。
むしろそのミスノートを使って、面白く聴かせるのが常套手段です。
多くの場合、ミスノートをわざとリピートします。
2回、3回と繰り返せば、それはもはやミスに聴こえなくなるからです。
そしてその失敗こそが、ショー全体のハイライトとなる事が、よくあるのです。
先の事を計画していると、思わぬミスに対応できなくなります。
ミスによって狙った感じから大きく外れてしまうからです。
つまり今この瞬間に集中してこそ、ミスをも遊ぶ余裕が生まれるのです。
そして誰かに嫉妬していてはいけない事も教えられます。
自分らしさを貫いてこそ、ジャズなのです。
その瞬間に徹する時、誰かに嫉妬するのは難しくなります。
自分の出す音に集中するからです。
他の誰かになろうとすれば、すぐにバレます。
そして誰かのコピーの3流品と叩かれて終わります。
ミニマリストの良い所は、無駄をそぎ落として、今この瞬間を味わう事だと思います。
ミニマリストでも、スマホ依存は良くありません。
何でも録画、記録する人は、明らかに心そこにあらずです。
カギは今この瞬間に生きる事ができるか?だと思います。