「パットメセニー来るけど行くか?俺は2夜連続で行くけど」
「もちろん一緒に行くよ」
クリントはいつもジャズのライブに連れて行ってくれました。
大好きなパットメセニーが、ハリウッドのシアター(名前忘れた)で2夜連続でライブをすると電話で教えてくれました。
それはアルバム、
シークレットストーリーのツアーでした。
僕にとって初めてのパットメセニーで、とても興奮したのを覚えてます。
今も覚えているのが、最初の夜のハウ インセンシティヴです。
ソロの途中、一人で2小節のトレードをしてました。
高音弦の方で2小節フレーズで問いかけ、低音弦の方で2小節フレーズで応える、その繰り返しをしばらくやってました。
次の夜はそれはしませんでした。
やはり毎回違う即興です。
特にこの曲はいつもビデオで観てましたし、その内容が飛び抜けて逸品だったので、僕にとってのハイライトと言ってもいいです。
また大掛かりなセットに圧倒されたのを覚えてます。
その時までギル ゴールドスタイン(ピアノ)を知らなかったのですが、その存在感だけでもすごい人だろうと思いました。
でもその他はかなりパットメセニーグループのメンバーが混じっていました。
途中、休憩があったのは驚きましたが、良かったです。
集中力が持続させる為に必要だなと思いました。
全て気を抜けない音楽なので、聴いた後は疲れます。
でもそれは爽快なもので、ポジティブな気持ちになるもので、僕は好きです。
田舎臭くて、全力体当たり的な、彼のヴィジュアルも惹かれてしまうところです。
確か、ラストはMinuanoと2日目はThird windだったように覚えてます。
メセニーグループのアルバムの曲で、しかも僕が一番好きなStill life talkingからの選曲だったのが嬉しかったです。
印象に残ってるのは、ジョビンの曲だったり、グループの曲だったり、シークレットストーリーのアルバム以外からのものばかりでした。
思い出しながら正直に書くと、そんな感じです。
夢のようでした。
行き帰りの車の中で、クリントとメセニーへの思いを分かち合いました。
クリントからパットメセニーの音楽を教えてもらい、大好きになりました。
おかげでこのショーは、僕のアメリカ時代のハイライトの一つです。
その後、日本で2回観ましたが、やはり最初のインパクトが一番印象に残ってます。
今はあまり聴かなくなりました。
というか封印してます。
あまり壮大な曲を聴けるタイミングがない、というのと自分のスタイルを模索する上でどうしても避けたいからです。