旧約聖書にモーセの十戒というものがあります。
神様がモーセに与えた、人が幸せに生きるための10の戒めです。
その10番目の戒めは、「貪ってはならない」です。
これは「貪欲」に対する戒めです。
「足るを知る」の反対が「貪欲」です。
貪欲には終わりがありません。
普通の欲すらなければ、生きていけません。
しかし満足を知らなければ、狂気に至ります。
これまでの世の中は、多くを所有する事を勧めて来ました。
結果、人は貪欲にものを買いあさるようになりました。
生きるために買うのか、買うために生きるのか、分からなくなりました。
その後、反動としてミニマリズムが台頭して来ました。
とはいえ、それは3000年前に書かれた「貪ってはならない」の正しさを証明しただけです。
進化だ、繁栄だ、と突き進んだ結果がこれです。
ミニマリズムは、昔の教えの言い換えバージョンに過ぎません。
当時もやはり、貪欲によって身を滅ぼす人、気の狂った人が普通にいたのです。
同じ過ち、苦悩、痛みを抱えていました。
そのため神様は十戒を与えました。
道に迷い、帰る場所が欲しければ、僕は聖書を勧めます。
当時ですら、あのソロモン王をして、「この世に新しいものなどない、すでにあったものだ」と言わしめました。
つまり新しいものはなく、何かの別バージョン、もしくはバージョンアップだと思います。
長い年月の試練に耐え、数えきれない人を救済して来た聖書は信頼するに値します。
「歴史上のあらゆる悩み、痛みを救ってきた聖書だが、俺にはその効力はない」という傲慢な気持ちになれません。
「歴史上のあらゆる悩み、痛みを救ってきた聖書だから、きっと俺の問題も救う力がある」と素直に応じるようにしています。