六月は僕が生まれた月、同時に好きなアーティストが亡くなった月でもあります。 一人はクリフォード ブラウン(トランペット)、そしてマイケル ジャクソン。 アルバム「スリラー」の発売年が1983年、僕が洋楽を聴き始めた年でした。 「Beat it」のギターソロは、エディ ヴァンヘイレンがノーギャラでやった事に驚きました。 「Billie Jean」のシンプルなドラムに「何もしてないのになぜ気持ちいい?」と子供ながらに不思議だと思い… 曲の後半にアドリブっぽく崩して歌うのがカッコいい、声にオーヴァードライヴがかかってる、など気になりました。 次のアルバム「Bad」はMTVで観てました。 特に「Man in the mirror」の歌詞が好きです。 その後アメリカにいってからは、ジャズばかり聴くようになりました。 でもオーストラリアにいた時、彼のコンサートに行きました。 ラッキーなことに、僕のお店のすぐ裏にチケット屋があったんです。 店員のチャイニーズのおっちゃんに、 「頼む!チケットキープしといて」 とお願いしたら、真ん中8列目か、13列目だったかな?をとっておいてくれたんです。 僕は、作り込まれ過ぎたものは好きでなくて…わざとらしい、オラオラ感にしらけます。 失敗してもいいから、本当の姿を見たいんです。 ダンスはもちろん素晴らしかったんですが… テレビで観る方が良かったです。 テレビは、キチガイのようにカメラアングルを変えますから。 一点から全体をずっと眺めているのは、つまらない。 モニターを観てればいいかもしれませんが、ライブに来てそれも妙な気分です。 娘や姪たちのダンスを観る方が、興奮します。 最も残念だったのが、CDそのままだった事です。 音も歌も全て完璧に同じでした。 「なんだよ、これ」 「ダンスなんかいらんから、歌ってくれ」 バンドもいらん、カラオケでいいから、自由に、好きに歌って欲しかったです。 僕が求めているものが、普通の人と違うからダメですね。 曲の後半で即興を期待してましたが、完全にCD通りでした。 やっぱりCDと一緒に歌ってんだな、と諦めました。 気持ちを切り替えて、中学時代の楽しみ方を努めました。 コンサートはそんな感じでしたが、その前日の事の方が記憶に残っています。 コンサートの前日、バイトの子達をカラオケに連れて行きました。 実はそのカラオケ屋の隣が、マイケル ジャクソンが宿泊していた、シェラトンホテルでした。 たまたま僕らがホテルの前に来た時、偶然彼のバンが到着しました。 報道陣が構えていたくらいで、ファンはおらず。 バイトちゃん達が興奮し、 「きゃー!マイケル〜」 などと叫び続け、彼は反応し、こちらを向き、手を振って、投げキッスをしてくれました。 10メートルくらいの距離で、白い顔とサングラス、マスクと帽子、怪しさ満載です。 でも興奮しました。 2009年に突然亡くなり、悲しかったです。 エルヴィスやジョンレノンのように殺されたのでは?と思うからです。 音楽業界について、僕は批判的な視点を保つようにしています。 彼の歌い方は色々と参考になり、ギターに取り込みたいです。 今も時々聴いています。 特に「Man in the mirror」は励まされます。 亡くなってすぐ後に妹が、DVD「This is it」を購入したので、観ました。
リハーサル風景なども観る事ができ、とても興味深かったです。 それにしてもあの大所帯… 誰かまとめる人がいて、マイケルはただ来て歌ってるだけなんだろうな、と思ってたんです。 ところが色々首を突っ込んで、指示してる。 かなり詳細に関わっている。 もう10年前の事なんで、よく覚えてませんが。 衝撃だったのは、リハで歌っているのを聴いた時でした。 「CDと同じやん…」 つまり僕がシドニーで観たのは、本当に歌ってたのかもしれないという事。 80年代後半のライブ動画などでは、踊るため歌もかなり影響を受けていたのですが… もしかすると、ダンスも歌も、年々磨き続けて完璧になっちゃったのでは?と。 仮にCDを一緒に流していたにしろ、実際に歌うのをDVDで観れて良かったです。 「誤解しててごめんよ、マイケル」 と詫びました。 それに歌とダンスだけじゃなかった。 実に最高のミュージシャンだったんだと、DVDで知り、以前とは違うレベルの尊敬の念を抱くようになりました。 コメントの受け付けは終了しました。
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