ミニマリズムとは、「より少ないモノを所有し、暮らすというライフスタイル」と言われます。
でもそれ以上のものがあると思います。
そうでなければ、なぜ多くの人が今、ミニマリズムに魅了されているのでしょう?
答えを先に言いますが、ミニマリズムとは「自分の手に人生のコントロールを取り戻す事」だからです。
では、なぜそんな事が可能なのでしょう?
それは「妨げとなるモノを削除する事で、価値を感じているモノの価値を意図的に高める事ができる」からです。
つまり「自分の価値観優先」の生き方となり、人生をコントロールする事につながります。
自らの意図でデザインするライフスタイルとなります。
ところで妨げとは何でしょう?簡単な例を一つあげると…
毎日、どれだけ宣伝広告を目にするか、意識した事はありますか?
テレビ、ネット、看板、チラシ、その他…意識しなくても、沢山目にしている事は分かります。
それらは実に不快な音を発したり、不快な色で攻めてきます。
なぜでしょう?
知って欲しい、気に留めて欲しいからです。
どこにいても、あなたの意識を奪おうと躍起になっています。
別に買う気もないし、欲しくなくても、投げかけてきます。
正直、目にしても気にも留めないでしょう。
それが何か問題なのでしょうか?
同じ宣伝に沢山触れると、無意識のうちに刷り込まれていきます。
テレビや電車、看板などでよく見かけるものがその戦略です。
ミニマリズムはそういったものを意識的に「受け入れない」という選択をします。
自分の時間、お金、エネルギーに対して、自分の価値観を優先します。
それは「より沢山のモノを所有し、消費する事が成功、幸せの証」という消費主義文化に逆行するものです。
「過剰なモノは重荷」と考えます。
所有への執着心を捨て、妨げを取り外し、自分が価値を感じているモノ、コトだけに意識を集中します。
だからミニマリズムとは単純に「より少ないもので生きる」とは違うのです。
自分の手に人生のコントロールを取り戻す事なのです。
そしてモノやコトを厳選した結果、人生の目的や情熱を発見するというものです。
もちろんその逆も然りで、人生の目的や情熱のためにモノやコトを厳選する人もいます。
自分の手でデザインする、素晴らしい人生を生きるためのミニマリズムなのです。