ギターをやっていて、「見た目より難しい」と感じる事はよくあります。
フィジカルに難しそうなテクニックは、見た目以上に難しく感じない事が多いです。
反対に、簡単だとバカにしているものが、意外に難しかったりします。
簡単な言葉を用いて、ゆっくり話し、誰もが納得する話し方をする人がいます。
また難解な専門用語を用いて、専門家しか分からない話し方をする人がいます。
一般的に人は前者を頭の良い人と捉え、後者をバカと捉えるそうです。
実はシンプルに聞こえる方が、難しかったりします。
言葉の選択を注意深く、言葉以上に、イントネーションやタイミングに気を配ります。
スペースも効果的に使います。
ギターで言うと、ジョー パスのソロギターもそれに似ていると思いました。
一聴すると音の洪水のようかも知れません。
しかしそれはそう感じさせる彼のマジックなのです。
ギター一本でやれる事は知れてます。
でもバンドと比べると音は少ないです。
彼の場合は見た目も難しいし、音が多く、速いと感じます。
やっている事をよく聴くと、基本的です。
「じゃあできるか?」と言えば、難しいです。
それは文脈だったり、雰囲気だったりが、簡単に真似できません。
簡単な言葉を用いて、自然な繋がりを即興で紡いでいく。
そこに並並ならぬジョー パスのこだわりを感じます。
「ギタリストやミュージシャンを圧倒させるためにやっている訳ではない」
僕はそんなメッセージを彼から受け取りました。
彼をコピーはしませんが、そのスピリットを継承したいと思いました。