一つの事を磨き続けると、その周辺にも影響が及びます。
苦手な事はいくら磨いても、そこそこの成果しか得られません。
得意な事を伸ばした方がいいのは、大きな成果を期待できるからです。
成果だけでなく、メンタル的にも楽です。
苦手なものばかりやるのは、苦痛です。
得意な事を伸ばすのは自信に繋がります。
それだけでなく、個性にも繋がります。
何か突き抜けていないと、誰も覚えてくれません。
「全体的にバランスよく」は没個性になり致命的です。
僕も個性的なギタリストが好きです。
ジム ホールは速く弾かず、少ない音とコードと空間を演奏するのを個性としました。
パット マルティーノはドリアンモードで統一したフレーズで空間を埋め尽くし、陽気さを排除した個性を確立しました。
心惹かれる事をひたすら伸ばすべきです。
それがスタイルに繋がります。
「自分を知り、好きになる」とも言えます。
一方で楽しい事を練習する時にも、自己批判がなければ上達しません。
それは目指すレベルとのギャップがはっきり分かる事が大切です。
できるレベルまでブレイクダウンする謙虚さが求められます。
でも好きな事なら、それはチャレンジとして楽しめます。
落ち込む事もありますが、もっと楽なレベルに落とせばいいと分かります。
そうするうちに、苦手な事にも一緒に取り組む事になります。
苦手な事だけで頭が一杯になり、苦痛でやっているうちはあまり効果的ではありません。
愛する気持ち、楽しむ気持ちを忘れてしまうからです。
そういう練習を続けた結果、修行的な気持ちが演奏から滲み出てくるとしたら、どうでしょう?
楽しむ事、自分を好きになる気持ちも一緒に育てる必要があると思うのです。
自分の内側を表現するのであり、どれだけすごいかを競い合うのではありません。
仕事でも何でもそんな取り組み方が出来たら素晴らしいです。