何かを極めるのは、上に登っていくというよりは、下に下っていくように思います。
深く掘り下げる、地味な作業です。
それは大抵が単調な事の繰り返し、傍から見ると、つまらないものです。
しかし、当の本人には、面白くて仕方ないのです。
凡人には分からない、玄人だけの悦びに浸っているのです。
自分だけの悦び、その境地を探して、日々旅に出るのです。
仕事は繰り返しです。
でも厳密にはどれも同じではありません。
一瞬の、ちょっとした違いに対応しながら、淡々とこなします。
大抵の人は完成品、ハイライトしか見ません。
全行程を見たとしても、プロセスまで楽しめる人は稀です。
それが楽しめる人は、同じく何かを極めようと頑張った人でしょう。
生きる事も同じで、毎日は単調なものです。
同じことの繰り返しを、ディープに掘り下げ、楽しめるかどうか?です。
多くの人は、何か特別なイベント、ハイライトにフォーカスします。
しかし日々、というか人生の99%以上は、単調な日々の繰り返しです。
その時の感じ方、捉え方の問題です。
やはり本当に面白いのは、ハイライトよりプロセスです。
大小の苦労、大小の挫折、大小の浮き沈みを通りながら、日々淡々と穴を深く掘っていく感じです。
深みに行くほど、暗く、孤独になります。
しかし、その暗い穴で誰かに出会ったり、先人の掘った穴に辿り着いたりして、励まされたり、確信を得たりします。
彼らに共通するのは、「孤独になる事が楽しみの前提」です。
それを知ったので、悲観に暮れず、楽しみながらやっていたはずです。
全てゲームです。
妻娘とゲームするのも楽しいですが、このゲームはもっと面白いです。
僕も今与えられた環境で、ゲームを楽しんでいます。
もちろんハイスコアが出れば嬉しいです。
しかし、楽しんでいるのは、ゲームオーバー後の余韻ではないはずです。
ゲームが本当に楽しいのは、ゲームの最中なのです。