どこでやめるか?どれだけやるか?
難しい問題です。
ミステリアスで、クールさを際立たせるテクニックです。
想像を掻き立てられるので、余韻が持続します。
例えば、突然終わるマイルスのソロ。
観る側に委ねられた仏映画のエンディング。
腹一杯で終わるのもいいけれど、なぜ?が残ります。
幕が閉じてもシーンを反芻します。
ストーリーは分かりきった時点で満足します。
そして次には、心はもう次の作品を探しに行きます。
素晴らしいけれども、腹一杯と飽きは隣り合わせです。
ブルースは使う音はわずか、そこにニュアンスが無限に込められる。
シンプルなだけに含みがある。
俳句なども似ています。
文字数に制限があるので、直接的な表現になりません。
匂わす、ほのめかす、というゲームです。
受け取り手の理解や想像力が一層盛り込まれます。
一見難解ではなく、むしろ退屈そうです。
淡々としているようで、情念が奥深く続きます。
みんなが楽しめなくてもいい、一部の人により強烈に、深く、長く楽しんでもらえたら。
その覚悟と開き直りがクールなのでしょう。