優れたシェフは味を良く理解しています。
料理の良し悪しはシェフの舌にかかっています。
味を感じられなければ、再現できません。
ミュージシャンも然りだと思います。
良い耳を持たなければ、音を判断できません。
つまりまず良いリスナーである事が条件だと思います。
良いシェフは素材の味を引き出せます。
買ってきたソースでも味付けできます。
しかし塩にこだわったりして、最小限のもので美味しく仕上げる方法も知っています。
ギタリストも似ています。
ペダルなどを駆使して、音色の演出を楽しむ事もできます。
しかし同時に、直アンで自分だけのトーンを作る事もできます。
つまり、最小限の道具、ネタであっても対処できます。
自分の手、指しか頼れるものがない状況に自分を追い込む。
それは良い練習だと思います。
コンビニでソースを買ってくる、惣菜を買ってくる。
アウトソースする、取って付ける、コピペする。
結局は自分の能力を落とす、健康を害する、便利さと、一瞬の楽しみと引き換えに。
それ自体がいけない訳ではありません。
そればかりの人生だと、後から苦しみます。
どうでもいい事なら、どうでもいいのかも知れません。
でも、こだわっている事なら、とことんこだわった方がきっと楽しいし、健康だと思います。
多様性は良い事、でもおろそかにしてはいけない事もあると信じています。
生身の感覚とか。
それが大切でなければ、いずれ人はマシンやケミカルとの融合になるでしょう。
どんどんそれに近づいている感じがします。