ブラジルに住んでいた時、教会音楽のあるアーティストが、好きになりました。 ジョアオ アレシャンドレというシンガーソングライターです。 この人の弾き語りは非常に洗練されてます。 ブラジルのゴスペル業界の重鎮で、人気もありますが、日本では全く無名です。 認知されて欲しいです。 と言っても、彼のライブを見たわけではなく、テープを買って聴いていただけです。 今でこそ重鎮の彼ですが、当時も今もみんなに好かれるというタイプのミュージシャンではありません。 ですので、彼のフォロワーのような人に会うのは難しかったです。 一人友人がいただけです。 そんなある日曜日の夕方、通りがかった教会に入って礼拝に参加しました。 バンドはなく、一人でギターを弾きながら賛美をリードしていました。 ギターの弾き方が少し変わっていて、感銘を受けました。 みんなの歌をリードしながら、簡単な曲のハーモニーをちょっと捻ったり、フィルを入れたり。 でも気持ちいいリズムはずっと安定したまま。 それは至難の技です、すごいなあと思いました。 礼拝奏楽者でこういう洗練された事が出来るんだ、と感銘を受けました。 多分、ジョアオ アレシャンドレから影響を受けたのでしょう。 彼ほど複雑に奏でなくとも、うまくアイデアを取り入れてるなあと。 真似ではなく、工夫している人を見ると好きになります。 目立つことをしていた訳ではありません。 でも、それが出来るということは物凄いレベルである事は分かります。 そういう姿勢にも好感が持てました。 特に礼拝奏楽にエゴはご法度です。 僕にはこういう弾き語りや、賛美歌のリードはできません。 偶然立ち寄った教会で、貴重な体験をできて良かったです。
ブラジルにはこういう人がちらほらいたのでしょう。 そのほとんどが独学だったはずです。 今では無数の教会プロミュージシャンがいます。 売れ線の曲では、みんな同じポップロックなスタイルに見えます。 でもきっとアンダーグラウンドで、当時のような人たちも増殖しているはず。 そう思うと嬉しくなります。 コメントの受け付けは終了しました。
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