なぜソーシャル依存になるのか?カルニューポート著の
デジタルミニマリズムでは、2つの要因を指摘します。
一つは、ランダムな報酬の仕組みです。
もう一つは、承認欲求です。
スロットになぜハマるか?当たりが不規則に出ると、ドーパミンの分泌量が多いそうです。
いいね!ボタンだけに限らず、サイト中には色んなボタンがあります。
それらは良い記事や、面白いネタにいつも有りつけるわけではありません。
しかし探し続けると、「当たり」の記事が出ます。
わざとそう仕組んであるのです。
ボタンの色、通知ベル、詳細に至るまで入念に研究されています。
「いつも当たり」の場合、反応は違うでしょう。
「オーケー、今日はおしまい。また明日見よう」となります。
なぜならクリックすれば、期待するものが得られるからです。
得られないからこそ、「これはどうかな?次はもっといいかも?」と何時間も費やしてしまうのです。
もう一つの「承認欲求」は人に認めてもらいたいという気持ちです。
いいね!がすぐにつくと、嬉しくなり、つかないと悲しくなるのです。
その気持ちをさらに先取りし、自分が投稿した事を「タグ付け」という機能で友達に知らせる事ができます。
つまりそうやって相手に要求できる仕組みで、相手が自分の事を気にしているかどうか分かるのです。
こんな感じで巧みに人の心理を操り、ハマるように仕向けます。
そして長時間スマホで費やすその全ての行動が、記録され、企業に販売します。
広告を流し込むための、企業にとって最適な人物を教えるわけです。
企業側は宣伝費をどうでもいい層の人間に流したくはありません。
自社の製品を販売するための恰好の人物がほしいのです。
その行動パターンのデータを得るためのソーシャルアプリなのです。
「遠くの友達とつながるため」という綺麗ごとではありません。
カル ニューポートは、こういう状況に我々は立たされているのだから、強力な戦略が必要だといいます。
さもないと、魂を乗っ取られてしまいます。